最近、自分の能力の限界を感じている。
 
会社でいくつか非日常的な出来事が並行して発生。
その原因を冷静に見てみると、今抱えている会社の業務量が、
どうも能力の限界を超えていることにあるように思えている。
会社の能力は、イコール経営トップの器量、能力。
 
以前、あるとき私は複数の社員に
「社長、どの物件にどの技術者をあてるかなど迷うよりも、まずは受注してから考えてください。
受注すれが、それなりにどうにかなるもの」
と言われたことがある。
現場の管理に厳しい一方で、肝心な売上が増えないで収益が低迷していた状況
を暗に批判していることは明らかだった。
 
そして、現在。
民間受注も重なり、おかげで抱えている仕事量は技術者が足らないような状況になっている。
では、果たしてうまく廻っているか?
残念ながら、答えはNOである。
品質管理は、あきらかに手薄になっている。
「内山に任せれば、何も心配ない。大丈夫」
以前は自負していたそういう評価を保たれているとは、言えない状況になってきている。
もちろん、私なりには、精一杯動いているつもりである。
が、思わないところで、思わない失敗が目に付いている。
 
収益を上向きに上げ続けることが是でなく、
高品質なものをお客に提供することがまず是であるべき。
収益はボチボチでいい。しかし、提供する付加価値は高水準なものを。
そして、それが ボチボチでも生活できるくらいの仕事を確保できる後ろ盾になってくれる。
そう、感じ始めている。
会社の理念は、何だったのか。利益を上げることが第一ではなかったはずだ。
そんなことを自問自答している。
 
先日、そんな状況の中、まちづくり活動の一環で参加している
「ひょっとこ祭り」の部会が開催された。
まちづくり活動には参加したい。地元を少しでも活性化したい。
そんな思いの後に、「その前に・・・」という言葉がついてでてきた。
自分に処理できる許容能力が備わっていれば、そんな思いは出ないはず。
 
怒られるだろうが、これまで自分の能力の限界を意識したことは、無かった。
もちろん、たとえば会社を上場させるとか、超難関の司法試験に合格するとか
そういった固有の難題を突破していくとかいう能力など、もとからないことはわかっている。
そうでなく、自分に課せられるミッション(受動的な使命)に対しては、
文句を言いながらも、それなりにこなしていけてたように思う
(余談だが、この「文句を言いながら」という姿勢は、今思えば愚かだった。
困難な状況に面しても、「ありがとうございます」と言える姿勢が大事であったが)
 
しかし、今 自分には 「手に負えない」という事態に直面させれている。
自分の能力不足を痛感し、そして「捨てる」選択肢が体の中に湧き上がってくる
感じがする。
 
今、自分にとり、経営に対する考え方を軌道修正させ、
そして足元を見つめ直させる局面であることは、間違いなさそうだ。